医療保険は不要!初めて入院して分かったこと。
「社会人になったら保険に入りなさい!」と親に言われて育った気がしました。
多くの人が入院したことがない、または小さい頃に入院したけど親が支払ったなど実際入院費がどのくらいかかるのかイメージが付かない方が多いと思います。
今回は、痔ろう(痔瘻)で初めて入院した私が自分なりの答えをご紹介いたします。
1つの参考になればと思います。
いくら給付金が出るか知りたい方は下記をクリックしてください。
「保険金は、あまりもらえなかった」というのが正直な感想です。
なぜそう思ったのか説明していきます。
支払った保険料
社会人となってから、15年間ずっと医療保険に加入してきました。
その金額は下記のとおり…
保険料1,479円 × 12か月 × 15年 = 264,600円
受け取った保険料
70,069円
収支結果
支払った保険料:264,600円 ー 受け取った保険料:70,069円 = 194,531円
ということで、194,531円の払い損が発生しています。
今回、痔ろうで入院しましたが給付金をすごいもらえた!という感想はありません。
つまり、4年に1回、痔ろうにならないと元を取れない計算です。
正直、私は病気になりたくありません。
考察
- 高額療養費制度・限度額適用認定証の存在を知らない
- 保険のことは周囲に存在しにくい
- 社会人なら保険に加入して当たり前、加入すれば安心、という世の中の雰囲気
- ベッド差額代を保険料でまかないたいという損得勘定
- 入院日数が昔に比べ短かくなっている
- 保険に加入しても請求できない人がいる
- 給付金がいくらかもらえるか説明がない、わからない、調べにくい
高額療養費制度・限度額適用認定証の存在を知らない
まず、高額療養費制度を知らない方はこちらをご確認ください。
こちらは、退院後に別途請求する必要があります。
つまり、例えば急性心筋梗塞などで医療費50万円がかかった場合、退院時に50万円を一度支払う必要があります。
しかし、後日請求することで年収が高い方も最大で約14万円の負担で済みます。
また、退院時に50万円を支払えない方でも限度額適用認定証を利用することで、退院時に年収が高い方も最大で約14万円の負担で済ませることができます。
保険のことは周囲に存在しにくい
保険やお金のことは、周囲に相談にしくいですよね。
そんな中、テレビのCMでこの保険のおかげで助かりました!とか言われちゃうと信じたくなっちゃいますよね。
保険会社は人の不安をあおるプロフェッショナルなので、定性的に数字で抑えることが重要です。
社会人なら保険に加入して当たり前、加入すれば安心、という世の中の雰囲気
会社に入社すれば、保険の担当者がすぐにやってきます。
また週1回、保険の担当者が会社に来たりして馴染み環境になってます。
保険会社によっては、若い子を派遣しオジサン社員のハートを鷲掴みする方もいます。
ハニートラップには気をつけたいものです。
ベッド差額代を保険料でまかないたいという損得勘定
6人の大部屋で過ごしたくないから個室にしたいと思う人はきっと多いはず。
差額ベッド代は保険適用にはならず、病院によってことなるものの1日当たり約2~3万円かかります。
病院は1泊あたりの計算ではなく、1日あたりなので、もちろん退院日も同額の費用が発生します。
ハッキリ言いますが、ここは諦めてください!
残念ながら、多くの人はお金持ちではありません。
3万円あれば、星野リゾート1泊分に相当です。
退院後の楽しみをもって、今は病気を治すのに集中しましょう!
入院日数が昔に比べ短かくなっている
昔は1~2週間入院するが当たり前でしたが、今は1週間以内が多いです。
痔ろうの手術は、日帰りプランもあるぐらいです。
個人的に、日帰りはやめた方がいいです。
保険に加入しても請求できない人がいる
残念ながら保険に加入したら満足してしまって、すっかり忘れる方が一定数います。
保険会社としてはいいお客様ですねw
請求する手続きが面倒と感じる人は、そもそも保険加入しないほうがいいです。
給付金がいくらかもらえるか説明がない、わからない、調べにくい
残念ながら「約款(やっかん)」という分厚い本を契約時にもらってるはずです。
それを読んだ上で契約してるということになってます。
おそらく、捨ててしまった方も多いはず。
今はネットで調べることもできます。
ただ、保険会社によっては、証券番号が必要になりますのでしっかり保管しておいてください。
また、給付金を調べようにも分かりづらくしているように感じます。
病名ではなく、手術法によって給付対象かどうか決まってきます。
例えば、痔ろうではなく、痔瘻根治手術をすれば給付対象になります。
しかし、痔瘻切開排膿術は給付対象になりません。
つまり、選ぶ手術方法によって保険金が支払わられるか決まるので注意が必要です。
また、多くの保険会社は給付倍率によって支払う給付金が変わります。
例えば、痔瘻根治手術では10倍となってます。
以下の計算式で求まります。
給付金 = 入院給付金日額 × 入院日数 + 入院給付金日額 × 給付倍率
つまり、入院給付金日額:5000円、入院日数:3泊4日だとすると、
5000 × 4 + 5000 × 10 = 70000 円
となり、つまり70,000円がもらえます。
なお、加入プランによって、入院給付金日額が10,000円、その他加算される場合もあります。
しかし、保険内容が充実してるものは毎月の保険料が高いです。
ここまで、痔瘻について説明してきましたが、
ご自身で調べる際は、「病名+給付金」と調べるのではなく、
「手術名+給付倍率」で調べると見つけやすいです。
手術名が分からないという人はほとんどです。
そこで、下記のツールを使うことで簡単に調べられます。
「ダックの手術検索ツール」で病名を入力すれば、手術名が分かります。
ただし、給付額は加入している保険会社によって変わるのであくまで参考です。
自分が加入している保険会社で給付倍率を調べると最大40倍となってます。
つまり、手術代として5000×40=20000円までしかもらえません。
2週間(14日)入院したとすると、上記20万円にさらに5000x14=70000円が加算されます。
下記のサイトで、主な病気の入院費用を調べると、自己負担3割で100万円以下がほとんどです。
脳出血になったら、68万円がかかるじゃないか!と思う人がいるかもしれませんが、さきほど説明した通り、「高額療養費制度」を利用すればいいだけです。
ということは、保険会社の給付金は、この「高額療養費制度」を利用する前提で計算されているので、大きく儲けることはありません。
保険会社の本社がどこにあるか調べれば、保険会社がどんだけ儲かっているか分かるはずです。
もちろん、国民健康保険、共済、組合健保・協会けんぽに加入してないと、この「高額療養費制度」を利用できませんので注意が必要です。
加入している保険をいきなり解約するのが難しい方は、まずより安いプランに切り替えてみるのはどうでしょうか?